4. 塗膜の標準板作成
静電容量式膜厚計 アドミッタンスゲージには、「塗料の種類」ごとに誘電率設定をしないと、正確な測定ができないため、標準板を付属しておりません。参考までに標準板の作成方法を記載します。
4-1. 質量法(μm)による標準板作成 (JIS抜粋)
JISK5600-1-7:2014 塗料一般試験方法の5 乾燥膜厚の測定 5.3 質量法 5.3.1 原理より質量法は、未塗装試験片と塗装試験片との質量の差を、密度及び塗装された面積で除すことにより、乾燥膜厚td (μm) を求る。
注記 1 塗料の乾燥塗膜密度は、ISO 3233 に従って決定する。 ISO 3233 は、アルキメデスの原理によりρ0を求めるようになっております。正確に求めるには、例 えば、天秤メーカーの(株)エーアンドデー社の比重測定キットAD-1653と(株)島津製作所の比重測定キ ットSMK-401/301などで測定できるようです。キットには測定に必要な機材が揃っており、マニュアル 通りに操作すると、ρ0を自動演算します。詳細は、 インターネットで天秤の取扱説明書をダウンロー ドするか、メーカーにお問い合わせください。
アドミッタンスゲージでは、
①のg/m2を基準として製作しております。
②で標準板を作成した場合、1/0.01 = 100となり、測定値を100倍します。
③で標準板を作成した場合、アドミッタンスゲージの測定レンジを越え測定誤差がでますので、1/10にした数値をインプットして、測定後数値を×10倍してmg/dm2単位で補正する必要があります。
標準板は、塗料購入先メーカーに作成を依頼されることをお勧めします。